ステレオ・セットもモノ・セットもようやく届きましたので、聴き比べです。
1. ステレオ・セットと87年版(旧)CD
・これは、思ってたほど(期待していたほど)違いが感じられません。例えば、「カム・トゥゲザー」。そんなに変わりました?
・多くの方が、「激変したので感激した」などとおっしゃっていますが、厳密に同じ環境で比べていらっしゃるのでしょうか?
・もちろん、全般に改善はしています。特に、ヴォーカルのリバーブ成分が少なめの(生っぽいオン気味の)曲や、アコースティック・ギターなど生楽器に顕著な気がします。例えば「ブラックバード」。音圧の向上も、上品ながら感じられます。
・これは、(1) 旧CDは、当時としてはすぐれたデジタル化だったこと、(2) 今回は、オリジナル・マスターを忠実に再現することを重視し、不必要な加工を極力排したこと、によるものじゃないかと思われます。
・そういう意味で、リミッターやイコライザーを無節操に追加しまくる、最近のリマスター化現象にも一石を投じる、非常に良心的な仕事と言えます(例えば、2000年の「1」は、今聴くとやや下品)。正に格調の高い定番リマスターとして、今後も末永く愛聴できるものでしょう。
2. ステレオとモノラル
・これは、やっぱり強烈です。とにかく、曲によってはステレオとモノで、つくり自体がぜんぜん違うんですから(例えば、「オブラディ・オブラダ」)。
・ただ、多くの方が「圧倒的にモノの方が良い」とおっしゃっていますが、これは「曲による」ような気がします。
・みんなの聞き慣れた極端なステレオ・ミックスの曲(ヴォーカルが完全に右など)は、モノラルの方がベターな気がしますけど、それなりにきちんとステレオ定位がなされている曲については、やはり音の分離やきめの細かさからステレオ版に軍配が上がると思います。モノラルの「音圧」というのも分かりますが、むしろ音が団子になっているので「迫力」と感じてしまう面が多いんじゃないでしょうか。
・尚、モノラル版の紙ジャケは、世界に冠たる日本の技術。ひたすら素晴らしいです。本当に、これで「アビー・ロード」も「レット・イット・ビー」も持てたら、どんなに良かったでしょう。一方、ステレオ版の雑なこと・・・。デジパックのつくりや写真製版のいい加減さなど、まったく「愛」が感じられません。
・ということで、どうしてもステレオとモノの両方を持っていないとならないってことになってしまいます。。。
以上、まだまだ、第一印象ということで・・・。
尚、ステレオ版は、アメリカから買うと「Made in the U.S.A」で「Capitol」のロゴまで入ってしまっているようです。イギリスから買っておいて、やっぱり正解でした。モノ・ボックスは、そういうことで全世界日本製なので、どこから買ってもいっしょ。例えば、英アマゾンなら、本日現在、£199.98(¥29.872)でまだ買えるみたいです。日本の馬鹿馬鹿しい値段を考えても、送料込みでおつりがくるはず(良くご確認下さい)。
これからも情報が入り次第、お知らせしたいと思います
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