今度は「カネもうけ」。すなわち「現代資本主義」を生み出したのはユダヤ人なのだ、という本。
マックス・ヴェーバーの、あの歴史的名著とされる『プロテスタンティズムの倫理と資本主義の精神』は真っ赤なウソばかり、とバッサリ切り捨ててしまっており超痛快。
なにしろ、日本人が大好きな、「まじめにコツコツ勤勉に」っていう二宮金次郎的な世界は、実は、資本主義世界における成功とはぜんぜん関係ないんだって。
ある種衝撃的内容で、目からウロコ。
と同時に、今までどこか違和感あったところに、明快な回答を得た想いです。
実はこれは、2005年に出た単行本『金儲けの精神をユダヤ思想に学ぶ』の新書版で、今回、校訂のうえに、副島先生が新たに書き下ろしで一章を追加していますので、旧版をお持ちの方にも読む価値あるかと思います。
その論点は、ヨーロッパの近代史から、ユダヤ人とユダヤ教の起源と歴史。さらに、プロテスタンティズムとの関連。シェイクスピアの『ヴェニスの商人』や、アメリカ映画におけるユダヤ人に触れたり。我が国・浪速の商人との比較にまでおよび、実に広範囲です。
それを、副島隆彦先生ご自身に加えて、その門下生の方々が、複数の章を分けあって、論述したもの。
ということで、実は、かなり学術的に掘り下げた真面目な書物という印象なんです。
なので、ハウツー本的に、ユダヤ人の金儲けの秘密を手っ取り早く手に入れちゃおう、といった目的だと、ちょっとガッカリされるかも。
そういう意味で、この『金儲けの精神をユダヤ人に学ぶ』ってのは、ちょっと残念なタイトルですが、そこは、いつもの副島先生。ある種「煽情的」に攻めていかないと、正直、売れるはずもないでしょう、ということで許します!
みなさま、またぜひ、一度手にとってみてください(下記Amazonでご注文できます):
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